「消防団員日記:アラフォーから挑戦していました」


【アラフォー女性の消防団体験談】班長までの6年間と7つの階級|団員減少問題に一石を投じるリアルな声

「消防団」と聞いて、皆さんはどんなイメージをお持ちですか?

「大変そう」「男性ばかり?」そんな声も聞こえてきそうです。

実は私、アラフォーで消防団に入団し、約6年間活動。退団時には班長を務めていました。

消防団には7つもの階級があるんですよ!

現在、全国的に消防団員の減少が深刻な問題となっています。

この記事では、私のリアルな体験談を通して、消防団の魅力や活動内容、そしてアラフォーからでも挑戦できるやりがいをお伝えします。

「もしかしたら私にもできるかも?」そう感じていただけるきっかけになれば幸いです。

私が消防団員になったワケ|大好きだった叔父への想いとイケメン隊員との出会い

私の消防団へのイメージは、故郷で活動していた大好きだった叔父の存在が大きいです。

ただ、当時はどんな活動をしているのか詳しく聞いたことはありませんでした。

その叔父が突然亡くなり、ショックからお墓参りに行くまで4年もかかってしまいました。

そんなある日、愛犬との散歩中に近所の消防署の前で「消防団員募集」のポスターが目に留まりました。

ふと「消防団員って誰でもなれるんですか?」と消防署の方に尋ねてみたんです。

すると、「担当が参りますのでお待ちください」と。

(え、そんな大事になるなんて…)と少し後悔していると、2階からオレンジ色のレスキュー服に身を包んだ、いわゆる“イケメン”隊員さんが降りてきました!

「早速こちらの用紙にご記入を〜」と促されましたが、完全に散歩ルックで心の準備もできていなかった私。

「ワンコも吠えますし、一旦持って帰ります」と、逃げるように帰宅したのでした。

その後、分団長との面談を経て、晴れて消防団員になることができました。

面談で何度も確認されたのは**「家族の理解はありますか?」**という言葉。

この言葉の重みは、活動を続ける中で身をもって感じることになります。

当時、私は歯科助手として勤務していましたが、幸い定時で終われる職場でしたし、娘も大きくなっていたので、ある意味“勝手に”消防団員になったような形です。

入団前には、分団長から「取得しておくと良い」と勧められ、以下の資格を取得しました。

  • 第4級アマチュア無線技士
  • 上級救命講習修了

これらの資格は、後の消防団活動で非常に役立ちました。

消防団員としての日常と任務|災害から地域を守る使命と訓練の日々

消防団の主な任務は、国民の生命、身体及び財産を火災から保護し、地震や風水害などの災害を防除し、被害を軽減することです。

(参考:総務省消防庁「消防団の活動等」

具体的には、以下のような活動があります。

  • 災害対応訓練: 火災対応はもちろん、震災や水災を想定した実践的な訓練。
  • 通常業務: 消防ポンプ車や資機材の点検・整備、地域の巡回警備など。
  • 地域住民への啓発活動: 防災訓練の指導や応急手当の普及など。

アラフォーからの挑戦と成長|消防操法大会での涙とメダル

消防団では、年に一度「消防操法大会」という重要な大会があります。これは、消防ポンプを正確かつ迅速に操作する技術を競うものです。

まさか私が出場することになるとは夢にも思っていませんでしたが、気づけば選手の一人に。

訓練は仕事が終わってから夜間に集合し、大会当日まで毎日続きました。

自宅でもDVDで手順を確認したり、ロープの結び方を練習したりと、まさに漬けの日々。

大会当日は極度の緊張と戦いながらでしたが、チーム一丸となって臨み、奇跡的にも「敢闘賞」をいただくことができました!

手にしたメダルと賞状。メダルなんて、中学校のマラソン大会以来です(笑)。

このメダルは、大好きだった叔父のお墓にも報告に持っていきました。

あの時の達成感と誇らしさは、今でも鮮明に覚えています。

アラフォーからでも、こんなに熱くなれることがあるんだと実感した瞬間でした。

地域とのつながり|応急手当指導員として伝えたこと

消防団員は、町内会などで行われる防災訓練の指導も担当します。

入団当初は上級救命講習の修了者でしたが、その後「応急手当普及員」、そして「応急手当指導員」の資格も取得。

地域住民の方々に、いかに分かりやすく、そして実践的に応急手当を伝えるか。毎回、その難しさと重要性を痛感していました。

しかし、指導を通じて地域の方々と直接触れ合い、「ありがとう」と言葉をかけていただけることが、何よりの励みになりました。

家族や仲間への思い|活動を支える絆の大切さ

正直なところ、私の家族は消防団活動にあまり興味がなかったようで、ある意味“好きにやらせてもらっている”状態でした。

しかし、消防団員の中には、夫婦や親子で参加している方もいて、家族ぐるみで地域貢献されている姿は本当に素晴らしいと感じました。

そして何より、仲間の存在はかけがえのないものです。

特に火災現場では、お互いの命を預け合う状況も起こり得ます。

日々の訓練や活動を通して培われる信頼関係こそが、消防団活動の根幹にあると強く感じました。

知っていますか?消防団の7つの階級

消防団に入団すると、経験や役職に応じて階級が任命されます。その階級は以下の7つです。

  1. 団員
  2. 班長 (私が退団時に拝命)
  3. 部長
  4. 副分団長
  5. 分団長
  6. 副団長
  7. 団長

それぞれの階級には役割と責任があり、ステップアップしていくことも活動のモチベーションの一つになるでしょう。 (参考として、URL「https://shinadan2.webnode.jp/

まとめ|消防団経験で得た成長と、団員増加への願い

東京都の消防団は「特別区消防団」として、地方公務員(非常勤特別職)の身分となります。

そのため、服装や態度一つひとつにも気を配る必要があり、分団長からは本当に細かいところまでたくさんのご指導をいただきました。

そのおかげで、人間的にも少しは成長できたのではないかと感じています。

しかし…大変お世話になった分団長が突然亡くなられ、そのショックもあり、私は消防団を退団する決意をしました。

分団長は志半ばで、本当に悔しかったと思います。

私も、もっともっとたくさんのことを教えていただきたかったです。

消防団を退団した後も、「防災センター要員」の講習を受けたり、「サービス介助士(基礎)」の資格を取得したりと、「人のために役に立ちたい」という思いは持ち続けています。

この記事を読んでくださったあなたが、少しでも「消防団」という存在に興味を持ち、そして一人でも多くの方が「私も地域のために何かできるかもしれない」と一歩を踏み出すきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。

消防団は、あなたの一歩を待っています。


https://shinadan2.webnode.jp/%e3%81%a0%e3%82%93%e5%90%9b%e3%81%ae%e9%83%a8%e5%b1%8b/