【専門医が解説】「つらい更年期」を乗り越える!
知っておきたい治療法と選び方
「更年期の症状が辛くて、毎日がゆううつ…」「どんな治療法があるのか、いまいちよく分からない」
そんな風に感じていませんか?
更年期障害の症状は本当に人それぞれで、そのつらさも千差万別ですよね。
でも、諦める必要はありません。
今は、あなたの症状や体の状態に合わせた様々な治療法が用意されています。
この記事では、更年期障害の主要な治療法について、分かりやすく丁寧にご紹介します。
ご自身に合った治療法を見つけるヒントにして、快適な毎日を取り戻しましょう!
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あなたに合った治療法は?更年期障害の主な選択肢
更年期障害の治療は、一人ひとりの症状の程度、持病の有無、そして何よりも「どうなりたいか」というあなたの希望によって、最適な方法が異なります。
まずは、一般的な治療法をいくつか見ていきましょう。
1. ホルモン補充療法(HRT):女性ホルモンを補って根本からアプローチ
更年期障害の主な原因は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少です。**ホルモン補充療法(HRT)**は、この減少した女性ホルモンを補うことで、症状を緩和したり、骨密度を維持したりする治療法です。
- どんな効果が期待できる?
- ホットフラッシュ(ほてり、のぼせ、発汗)や動悸といった身体症状の緩和
- イライラ、気分の落ち込み、不眠などの精神症状の改善
- 骨粗鬆症の予防・改善
- 腟や泌尿器の不調の改善(乾燥、萎縮など)
- 治療の種類は?
- 飲み薬、貼り薬(パッチ)、塗り薬(ジェル)、注射など、様々なタイプがあります。
- 保険適用で治療を受けることができ、例えば注射であれば1回500円程度から(病院によって異なります)。保険適用外の治療もあります。
- 注意点:
- HRTには、ごくまれに血栓症や乳がんのリスクがわずかに上昇するといった注意点も考慮する必要があります。
- そのため、治療を始める前には、医師があなたの健康状態を詳しくチェックし、メリットとデメリットを丁寧に説明してくれます。
- 定期的な検診も必須です。
2. 非ホルモン療法:ホルモン治療以外の選択肢
ホルモン補充療法が体質的に合わない方や、ご自身の病歴などからホルモン治療を避けたいと考える方もいらっしゃいます。
そんな場合には、ホルモンを使わない**「非ホルモン療法」**が検討されます。
- 抗うつ薬・抗不安薬: 気分の落ち込み、イライラ、不眠、強い不安感などの精神症状が主な場合に処方されます。
- これらの薬は、精神的な安定をサポートし、心身のバランスを整えるのに役立ちます。
- 漢方薬: 体質や症状に合わせて、様々な種類の漢方薬が用いられます。
- 「のぼせやすい」「冷えが辛い」「疲れやすい」など、個々の症状に細かく対応できるのが特徴です。
- 自然由来の生薬ですが、必ず医師や薬剤師の指導のもとで服用しましょう。
- その他: 特定の症状(例えば、ホットフラッシュ)に対して効果が期待できる、別の種類の薬が用いられることもあります。
3. ライフスタイルの改善:日々の習慣で体をサポート
どんな治療法を選ぶにしても、健康的な生活習慣は更年期症状の緩和に欠かせない基本中の基本です。
ご自身の生活を見直すだけでも、心身の調子が大きく変わることがありますよ。
- バランスの取れた食事: 栄養が偏ると、体調も崩れやすくなります。
- 特に、大豆製品に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンに似た働きをすると言われているので、積極的に取り入れてみるのも良いでしょう。
- 適度な運動: ウォーキングや軽いジョギング、ヨガ、ストレッチなど、無理なく続けられる運動を習慣にしましょう。
- 血行が良くなり、ストレス解消にも繋がります。
- ストレス管理: ストレスは更年期症状を悪化させる大きな要因です。
- 趣味に没頭する、瞑想する、好きな音楽を聴くなど、自分なりのリラックス法を見つけることが大切です。
- 十分な睡眠: 質の良い睡眠は、心身の回復に不可欠です。
- 寝る前にカフェインやアルコールを控えたり、寝室の環境を整えたりして、ぐっすり眠れる工夫をしましょう。
- 禁煙: 喫煙は血管を収縮させ、動脈硬化を促進するため、更年期の体には特に負担がかかります。
- 禁煙は症状緩和だけでなく、将来の健康にも繋がります。
- 百害あって一利無しです!
4. サプリメント:栄養補助で症状をサポート
健康的な食事を心がけていても、特定の栄養素が不足しがちな場合や、症状をサポートしたい場合にサプリメントを利用することもできます。
- 代表的なもの: 大豆イソフラボンから作られる「エクオール」は、日本人女性の約半数しか体内で作れないと言われており、ホットフラッシュなどの症状緩和に効果が期待されています。私も飲んでます!
- その他、プラセンタや各種ビタミンなども利用されます。
- 購入時の注意点: サプリメントは医薬品とは異なり、効果には個人差があります。
- また、中には薬との飲み合わせに注意が必要なものもありますので、必ず医師や薬剤師に相談してから利用しましょう。
- 婦人科で推奨しているサプリメントもありますよ。
5. カウンセリング・心理療法:心のケアも大切に
更年期は、体の変化だけでなく、お子さんの独立や親の介護など、精神的なストレスを感じやすい時期でもあります。
- カウンセリングや心理療法: 気分の落ち込み、イライラ、漠然とした不安など、心の症状が強い場合には、カウンセリングや心理療法が有効です。
- 専門家と話をすることで、感情の整理ができたり、ストレスへの対処法を学んだりすることができます。
大切なのは「定期的な受診」と「自分に合った選択」
これらの治療法は、どれか一つを選ぶだけでなく、組み合わせて行うことも可能です。
何よりも大切なのは、自己判断せずに、まずは婦人科を受診することです。
医師はあなたの症状や健康状態を詳しく診察し、血液検査などでホルモンバランスを調べた上で、あなたに最適な治療法を提案してくれます。
更年期は、決して「終わり」ではなく、新しい自分と向き合い、今後の人生を健やかに過ごすための大切な準備期間です。
一人で悩まず、信頼できる医師と共に、心身ともに軽やかな毎日を目指しましょう!
人生百年時代だとすれば、まだまだ折り返し地点です・・・